単身赴任での住民票は移さなくていいの?世帯主はどうする?

単身赴任となった場合に生活や次の仕事の不安もあると思います。

しかし、そのほかにも単身赴任になると考えるべき問題はあります。

その中でも、住民票をどうするか、世帯主をどうしたらいいのかは単身赴任と切っても切れない問題です。

実際に単身赴任を経験している方は、住民票や世帯主をどのようにしているのでしょうか。

ここでは単身赴任をしている方の実際の現状についてみていきましょう。

単身赴任になると出てくる住民票問題

単身赴任になると頭を悩ますのが、住民票を異動するかどうかです。

“住民票なんてたった紙1枚で異動しようとしまいと大きな問題なんて出ないはず。”と思われている方もいるでしょう。

 

しかし、日常生活で不便さを感じるだけではなく、その他にもトラブルが起きることもあります。

では、具体的に起こる問題はあるのか、世帯主はどうするのかをみていきましょう。

 

住民票は移さなくても問題ない?

世帯主が単身赴任となり不在となる場合であっても、住民票を移す必要は法律上ありません。

住民票は、生活の本拠地をどこに置くかを役職に届け登録することです。

そして、赴任先の土地もしくは自宅のどちらかをベースとして生活するのかは、本人の考え方に任せられています。

そのため、単身赴任になっても住民票を移さなくても大丈夫です。

 

人によっては、会社から「住民票を移すして欲しい。」と言われることもあります。

これは、あくまでも会社側が、事務手続き上で都合がいいからに過ぎません。

住民票を異動してもよければ会社の考えに沿って手続きを行うのももちろんありです。

しかし、住民票を移すことで様々な問題が発生する場合には、その旨をきちんと会社に伝えれば納得してくれますので安心して下さい。

 

世帯主はどうしたらいい?

住民票を異動しない限り、法的に世帯主は現状のままとなります。

世帯主が不在のまま他の家族のみ家に残り生活をしている状態とみなされるのです。

 

我が家は、単身赴任歴6年になります。

そして、その間は夫の住民票は移さずにいますが、特に不便さを感じたことは一度もありません。

 

仮に、単身赴任先に住民票を世帯主の方が移した場合について考えてみましょう。

当然のことですが、そのままでは自宅に世帯主がいないという状態になってしまいます。

それでは、不都合ですから妻が世帯主となるのです。

この場合には、

・お子さんが15歳未満または子供のいないご家庭→手続きの必要はありません。
・お子さんが15歳以上のご家庭→妻を世帯主とする手続きが必要となります。

といった具合に、子供の年齢によって手続きの必要も出てきますので、世帯主について詳しくは役所に聞いてください。

実際に単身赴任の人たちは住民票をどうしてる?

単身赴任先の距離によって考え方が違います。

週に1度、月に1度自宅に帰省できる場合には、住民票を移さないご家庭が多く見られます。

逆に、仕事が忙しい上に移動距離もあるために年に数度しか帰れないケースでは、生活上なにかと不便なので住民票を異動する方も多いです。

 

さらに、個人により生活スタイルや考え方も違います。

単身赴任先で公共施設(図書館など)を利用したという場合は、移される方もいるでしょう。

 

はじめての単身赴任で住民票の移すべきかどうかで迷う方も多いと思われます。

そのような時には、しばらく住民票をそのまま移さずにいるのが最善策です。

異動しようと思えば、手続きはいつでもできます。

不便さやなんらかの問題が出てから住民票を異動しても大丈夫です。

しかし、住民票を異動しなかったために様々なデメリットもありますので次に見ていきましょう。

 

住民票を移さないと出てくる問題は?

現在、単身赴任中の夫が住民票を移さなかったために不便だなと思ったこともあるようです。

こればかりは、実際に単身赴任先に移動した夫でないと具体的な内容が分からないことがいくつかありました。

そこで、夫の意見を参考にまとめてみました。

 

公共施設のサービスを受けられない

 

私の夫は、本をよく読ます。

しかし、赴任先の図書館を利用することができません。

書籍代も馬鹿にならないので家計的に痛手です。

さらに、居住先によっては住民票を移さないとスポーツ施設や市で募集する教室に参加できないこともあります。

ただし、勤務先がその自治体にあればサービスを受けられることもあるので確認してみると良いです。

 

パスポートや免許更新の手続きが面倒

 

パスポート、免許更新は住民票がある自治体でないと手続きが行えません。

更新するためには、期間内に戻らないといけません。

ただし、ゴールド免許の方はどこの都道府県であっても更新手続きを行えます。

ただし、マイナンバー制度が導入されたことにより住民票と現在の住所が、異なっていてもコンビニで手軽に受けられる証明書もあるので不便さはそれほど感じていないとのことでした。

 

住民票を移すことによるデメリット

住宅ローンを組んでいる場合には、住宅ローン減税を一定期間受けられます。

しかし、あくまでも世帯主の住民票の住所が、自宅である時に限ってです。

気付かずに住民票を移してしまい、減税を単身赴任の間受けられなくなります。

単身赴任先の自治体によっては、住民税が高くなってしまうこともあります。

また、家庭で世帯主が2人いることになるので住民税を2重に払わないといけません。

 

住民票を移す、移さないの際に「選挙権の問題」を挙げる方が多いです。

しかし、日常生活上では大きな問題になりません。

なぜならば、

・選挙は何回もあるものではない
・住民票を移動したケースでは、3ヶ月間は選挙権がないこと。
・さらに、地方選の場合は候補者についてよく分からないので投票しづらいこともある。
・住民票を移さないと選挙の時に自宅に戻り投票しないといけない。 

といった理由からです。

 

住民票を移す場合はどうやって手続きしたらいいの?

単身赴任により現在と違う市町村に住むことになった場合には、

・転出届けを元の市町村に出し「転出証明書」を発行してもらいます。こちらの手続きは、引っ越しの2週間前より可能ですから早めに届けを出しておきましょう。

・単身赴任先の市町村に転居後14日以内に「転入届け」を提出します。この時に「転出証明書」を持っていくのを忘れないで下さい。 

さらに、世帯主が異動する場合には元の住居に新たな世帯主が必要となります。

上述しましたように、お子さんの有無や年齢により「世帯主変更届け」を提出しないといけないケースがありますので気を付けて下さい。

役所の手続きは何回もするわけではないので難しく、必要な書類やものもわからないことが多いです。

そのため、役所のホームページをしっかりと確認してからいく、もしくは詳しく記載のあるサイトをみるなどして不足がないようにしていきましょう。

手続き方法を詳しく書いた記事がありますのでそちらも参考になると思います。

引っ越しの必要な手続きと必要書類

 

まとめ

単身赴任になった場合は住民票を移すことでのメリット・デメリットをよく考え行動に移す必要があります。

最初のうちは、住民票を移さずに様子をみていくのが一番いいでしょう。

そこで、問題が発生した場合は住民票について移す検討をすることが必要です。

また、先輩や同僚で単身赴任している家庭があれば、住民票をどのようにしているか聞くのもいいでしょう。

今後の生活に問題が起こらないように住民票をどうするか確認しながら過ごしてください。




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